歴史あれこれ
まなべ一族のルーツや、歴史にまつわる様々な情報をご紹介します。
「まなべ」姓の起源と系統
「まなべ」の姓は、間部、真鍋、眞鍋、真部など様々な漢字で表記されますが、その多くは同根であると考えられています。主な系統として、以下の二つが挙げられます。
- 藤原氏流: 藤原北家の流れを汲み、武蔵国(現在の埼玉県)を発祥とする系統。
- 橘氏流: 橘諸兄を祖とし、伊予国(現在の愛媛県)を発祥とする系統。
特に、平安時代末期から鎌倉時代にかけて、武士として頭角を現し、全国各地へ広がっていきました。
発祥の地「真鍋島」
岡山県笠岡市に属する「真鍋島」は、まなべ一族の発祥の地として知られています。平安時代末期、この島を拠点とした水軍が「真鍋水軍」として活躍しました。源平合戦では、真鍋水軍が源氏方に味方し、その功績を認められたと伝えられています。現在も島には、まなべ一族ゆかりの史跡が残り、全国まなべ会の心の故郷となっています。
まなべの家紋
まなべ一族が使用する家紋は多岐にわたりますが、代表的なものとして以下の紋が知られています。

左三つ巴(ひだりみつどもえ)
水神や武神の神紋として知られ、水軍であった真鍋氏が用いたとされます。

帆掛け船(ほかけぶね)
瀬戸内海を駆けた水軍の誇りを象徴する紋です。

橘(たちばな)
橘氏の系統であることを示す紋として、広く用いられています。
歴史に名を刻んだ「まなべ」
歴史上、多くの「まなべ」姓の人物が様々な分野で活躍しました。
- 間部詮房(まなべあきふさ): 江戸時代中期の側用人・老中。将軍徳川家宣・家継に仕え、正徳の治を主導しました。
- 真鍋大覚(まなべだいかく): 航空工学の研究者であり、独自の宇宙論や古代史研究でも知られる異才。
- 真鍋淑郎(まなべしゅくろう): 日系アメリカ人一世の地球科学者。2021年ノーベル物理学賞受賞。地球の気候を物理的にモデル化し、地球温暖化を予測する研究の先駆者として世界的に高く評価される。